猫も糖尿病になる?症状・治療・予防をやさしく解説・治療中の低血糖に注意して!

こんにちは、動物看護師のももです。
今日は「猫の糖尿病」について、飼い主さんに知っておいてほしいことをお話しします。

「糖尿病って人間の病気じゃないの?」と思う方も多いですよね。

でも実は、猫も糖尿病になることがあるんです。

特に中高齢の猫ちゃんや、ちょっとぽっちゃりした猫ちゃんに多い病気です。


猫の糖尿病ってどんな病気?

糖尿病とは、血液の中の「血糖値」がずっと高い状態が続く病気です。

本来、インスリンというホルモンが血糖値をコントロールしてくれるのですが、これがうまく働かなくなることで糖尿病が起こります。

猫の場合、「2型糖尿病」が多く、インスリンが足りなくなったり、体がインスリンをうまく使えなくなったりしてしまいます。


ルルくん
ルルくん

ぼく、糖尿病になってないかにゃ〜心配にゃ〜

ララちゃん
ララちゃん

ルルくん、健康診断でちゃんと調べてもらったら?

もも
もも

そうだね。血液検査をしたら血糖値がわかるから検査してもらおうね!

糖尿病の主な症状

猫の糖尿病では、次のようなサインがよく見られます。

  • お水をたくさん飲む(多飲)
  • おしっこの量が増える(多尿)
  • たくさん食べるのに痩せていく(多食・体重減少)
  • 元気がなくなる、毛づやが悪くなる
  • 嘔吐や下痢

最初は「なんだかいつもよりお水を飲むなあ」と思う程度かもしれません。

でも、放っておくと症状が進んでしまいます。

早期発見がとても大切です。


診断はどうするの?

糖尿病が疑われるときは、動物病院で血液検査と尿検査をします。
血糖値や尿糖の値を測ることで診断がつきます。

もし糖尿病と診断されたら、インスリン治療や食事管理が必要です。
初めはびっくりして不安になる方も多いのですが、しっかり治療を続ければ元気に過ごせる猫ちゃんもたくさんいます。


治療のポイント

猫の糖尿病治療は大きく3つあります。

1️⃣ インスリン注射
 血糖値をコントロールするために、1日2回インスリンを打つのが基本です。
 注射は病院で練習すれば、多くの飼い主さんが自宅で上手にできるようになります。

2️⃣ 療法食
 高タンパク・低炭水化物のフードを食べることで血糖値を安定させます。

3️⃣ 適正体重の維持
 肥満は糖尿病のリスクを高めるので、理想体重をキープすることが大切です。


ララちゃん
ララちゃん

糖尿病になっちゃうと毎日注射するんだね・・・

もも
もも

うん。1日1回もしくは2回注射するよ。

注射の後、低血糖にならないようにおうちの人がしっかり様子も見てあげることも大切なの。

ルルくん
ルルくん

糖尿病にならないように頑張るにゃ!

ボクもおやつ食べすぎないように気をつける…


おうちでできるケア

糖尿病の猫ちゃんと暮らす上で、飼い主さんができることもたくさんあります。

  • 食事の量と時間をきちんと管理する
  • 毎日の体調観察を欠かさない
  • 体重を定期的にチェックする
  • 通院や血糖値の検査を続ける

これらを丁寧に続けることで、糖尿病とうまく付き合っていけます。


治療中に注意が必要な「低血糖」

インスリン治療をしている猫ちゃんで最も注意が必要なのが**低血糖(血糖値が下がりすぎる状態)**です。

インスリンを打つことで血糖値を下げることはできますが、
投与量が多すぎる
食事の摂取量が少ない
投与時間と食事時間がずれる
などの原因で血糖値が急激に低下することがあります。


低血糖の主な症状

軽度の低血糖では…

  • 元気がない、ぼんやりする
  • 震え(ふるえ)
  • 異常に空腹そうにする

進行すると…

  • ふらつき、立てなくなる
  • 痙攣
  • 意識消失、昏睡

これらは緊急事態です。
迅速な対応が命を守ります。


ルルくん
ルルくん

震えたり倒れちゃったらどうしたらいいの…?

もも
もも

大丈夫。もしものときのために、応急処置を知っておこうね。


低血糖の応急処置

もし「低血糖かも」と思ったら、すぐに以下を試してください。

意識がはっきりしている場合
→ ガムシロップやハチミツを口の中(歯ぐき)に塗る
→ すぐに病院へ連絡し指示を受ける

意識がない・痙攣している場合
→ 無理に飲み込ませず、歯ぐきに砂糖やハチミツを塗布
→ できるだけ早く動物病院へ搬送

※応急処置後は必ず診察を受けてください。


低血糖を防ぐために

毎日の治療で低血糖を予防するには、

  • インスリン量を守る(自己判断で増減しない)
  • 決まった時間に食事と投薬を行う
  • 食欲や元気がない日は、インスリンを打つ前に必ず獣医師に相談
  • 血糖値モニタリングを行う

がとても重要です。


ララちゃん
ララちゃん

低血糖って怖いね。でも正しく気をつければ防げるんだね。

もも
もも

そう。だから毎日しっかり観察することが大切なんだよ。


低血糖は治療中で一番怖い副作用ですが、飼い主さんが応急対応を知っておくことで命を守れます。
不安があるときは、遠慮なく獣医さんに相談してくださいね。


糖尿病予防のために大事なこと

糖尿病を予防するには、まず「肥満にさせないこと」がとても大事です。
ぽっちゃりな猫ちゃんは食事や運動を見直してあげましょう。

たとえば…

  • おやつをあげすぎない
  • 高カロリーのフードを控える
  • おもちゃで遊んで運動させる

飼い主さんへのメッセージ

糖尿病と診断されると、心配でいっぱいになってしまうと思います。
でも、毎日のケアと通院で症状をコントロールし、元気に暮らしている猫ちゃんがたくさんいます。

一番大切なのは、「早く気づいてあげること」です。
「いつもと違うな」と思ったら、遠慮なく動物病院に相談してくださいね。


ルルくん
ルルくん

ぽっちゃりしないように食べ過ぎ気をつけるにゃ〜

健康診断も行ってみるにゃ〜

ララちゃん
ララちゃん

運動も大事だよ!一緒に遊ぼう!

もも
もも

そうだね、できることをコツコツ続けていこうね♪


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
愛猫さんの健康管理に、少しでもお役に立てば嬉しいです。


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