犬が言うことを聞かないのはなぜ?叱らないしつけの考え方

「何度言っても言うことを聞いてくれない…」
「ちゃんとしつけているつもりなのに、これで合っているのかな?」

犬と暮らし始めると、多くの飼い主さんが一度はこの壁にぶつかります。
でも実は、犬が言うことを聞かない=しつけができていないわけではありません。

今回は、犬の行動を専門的な視点も交えながら、
叱らないしつけの考え方をやさしくお伝えします。


犬が言うことを聞かない理由は「わざと」ではない

まず知っておいてほしいのは、
犬は決して飼い主さんを困らせようとしているわけではない、ということです。

① 指示の意味が分かっていない

犬は人の言葉をそのまま理解できません。
「おすわり」「待て」も、何度も同じ状況で成功体験を重ねて、はじめて覚えます。

  • 毎回言い方が違う
  • タイミングがずれている
  • 成功しても褒められていない

こうした場合、犬は「何をすればいいのか分からない」状態になってしまいます。


② 不安や緊張が強くなっている

大きな声で叱られたり、急に怒られたりすると、
犬は行動よりも怖い気持ちが先に立ちます。

すると

  • 固まって動かなくなる
  • 落ち着きがなくなる
  • 声をかけても反応しない

といった行動が見られることがあります。


③ その行動には理由がある

吠える、無視する、言うことを聞かないように見える行動も、
犬にとっては意味があります。

  • 不安を感じている
  • 退屈している
  • 要求を伝えたい
  • 体調やストレスがある

行動だけを叱っても、根本的な解決にはなりません。


叱らないしつけは「甘やかし」ではありません

「叱らない=甘やかす」と思われがちですが、実は違います。

叱るしつけのデメリット

  • 何がダメだったのか犬に伝わりにくい
  • 飼い主さんへの不信感が生まれる
  • 行動が一時的に悪化することもある

特に初心者さんほど、
「ダメ!」を繰り返してしまいがちです。


叱らないしつけの基本ポイント

叱らないしつけで大切なのは、次の3つです。

✔ できた瞬間をしっかり褒める

「今の行動が正解だよ」と分かるタイミングで褒めることが大切です。

✔ 失敗しにくい環境を作る

興奮しやすい場面では距離を取る、誘惑を減らすなど、
犬が成功しやすい状況を整えます。

✔ 分かりやすい合図を使う

短く、毎回同じ言葉や動作を使うことで、犬は理解しやすくなります。

犬は
「これをするといいことがある」
と感じた行動を、自然と繰り返すようになります。


犬のしつけに「ひとつの正解」はない

「この方法が正解」
「これをしないとダメ」

そんな絶対的なしつけ方法はありません。

犬の性格、年齢、生活環境、
そして飼い主さんの暮らし方によって、合う方法は違います。

大切なのは

  • 犬が安心できること
  • 飼い主さんが無理なく続けられること

この2つです。


まとめ|言うことを聞かない=失敗ではありません

犬が言うことを聞かないと感じたときは、
叱る前にこう考えてみてください。

「この子は今、何に困っているのかな?」

叱らないしつけは、
犬と飼い主さんの信頼関係を育てるしつけです。

焦らなくて大丈夫。
少しずつ、できるところからでいいんです😊


おうちの子とご家族のみなさんが健やかな毎日を送れますように💐

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