モルモットを飼っていると、「カチカチ」「ギリギリ」と歯を鳴らす音を聞くことがあります。
「怒っているのかな?」「もしかして歯が痛いの?」と心配になったことはありませんか?
実は、モルモットの歯ぎしりには、警戒や不快感を表すものと、痛みや体調不良が関係しているものがあります。
音だけで原因を判断することは難しく、表情や行動、食欲などを一緒に観察することが大切です。
今回は、愛玩動物看護師の視点から、モルモットが歯ぎしりする理由や、病院を受診した方がよいサインについてわかりやすく解説します。
モルモットが歯ぎしりする主な理由

モルモットが歯を鳴らす理由はいくつかあります。
① 怒っている・警戒している
モルモットが「カチカチカチ」と歯を打ち鳴らすときは、警戒や不快感を表していることがあります。
例えば、
このような場面で歯を鳴らすことがあります。
歯を鳴らしながら体を硬くしたり、相手をにらむような姿勢を取ったりする場合は、無理に触らず距離を取ることが大切です。
多頭飼育では、ケンカに発展することもあるため注意しましょう。
② ストレスや不快感を感じている
モルモットは環境の変化に敏感な動物です。
大きな音や慣れない場所、しつこく触られることなどがストレスになる場合があります。
歯ぎしりが見られたときは、周囲の環境を確認してみましょう。
静かに過ごせる場所を用意し、モルモットが自分から落ち着くまで見守ることも大切です。
③ 痛みや体調不良がある
注意したいのが、痛みに関連した歯ぎしりです。
モルモットは体調不良を隠そうとすることがあるため、小さな変化を見逃さないようにしましょう。
痛みがあるときには、歯をすり合わせるような音が聞こえる場合があります。
特に、
といった変化が同時に見られる場合は注意が必要です。
歯ぎしりに食欲低下や活動性の低下が伴う場合は、早めに動物病院で診察を受けましょう。
④ リラックスしているときに歯を鳴らすことも
モルモットは、落ち着いているときにも小さく歯を鳴らすことがあります。
例えば、優しくなでられているときに、低く小さな音を出す場合があります。
ただし、歯ぎしりをしているからリラックスしているとは限りません。
体の力が抜けているか、食欲や行動に変化がないかなど、全体の様子から判断しましょう。
歯ぎしりの音で気持ちはわかる?

歯ぎしりの音には違いがありますが、音だけで原因を断定することはできません。
| 音の特徴 | 考えられる理由 |
|---|---|
| カチカチと速く鳴らす | 警戒・怒り・不快感 |
| ギリギリと歯をすり合わせる | 痛み・不快感など |
| 小さく歯を鳴らす | リラックスや不快感など、状況による |
大切なのは、いつ、どのような状況で歯ぎしりをしているのかを確認することです。
例えば、ほかのモルモットが近づいたときだけ歯を鳴らす場合と、ひとりでじっとしているときに繰り返し歯ぎしりする場合では、考えられる原因が異なります。
モルモットの歯の病気にも注意!

モルモットの歯は、一生伸び続けるという特徴があります。
そのため、歯が適切にすり減らないと、噛み合わせが悪くなる「不正咬合」を起こすことがあります。
不正咬合とは?
不正咬合とは、上下の歯が正常に噛み合わなくなる状態です。
歯が伸びすぎたり、尖った部分が口の中を傷つけたりすると、食べるときに痛みが生じることがあります。
特に注意したい症状は、
といった変化です。
モルモットは前歯だけでなく、奥歯にもトラブルが起こります。
前歯が正常に見えていても、奥歯に異常が隠れている場合があります。
気になる症状がある場合は、モルモットの診療に慣れた動物病院で確認してもらいましょう。
歯ぎしりをしているときのチェックポイント

歯ぎしりが気になったときは、次の項目を確認してみましょう。
🐹 毎日の健康チェック
チェックできない項目がある場合は、その変化を記録しておきましょう。
すべてチェックできても病気を完全に否定できるわけではありません。
特に、食欲やうんちの量は重要な健康の目安になります。
モルモットは体調が悪くなると、食べる量が減り、それに伴ってうんちの量も減少することがあります。
食べない、うんちが著しく減った、ぐったりしている場合は、様子を見続けず、その日のうちに速やかに動物病院へ連絡しましょう。
歯ぎしりをしているときの対処法

① 無理に触らず、静かに見守る
警戒やストレスが原因と思われる場合は、無理に抱っこしたり、触ったりしないようにしましょう。
安心して隠れられるハウスを用意し、落ち着ける環境を整えてあげることが大切です。
② 食事の様子を確認する
牧草をしっかり噛んで食べているか確認しましょう。
食べ物を口に入れても落としてしまう、柔らかいものしか食べなくなったなどの変化は、歯のトラブルが関係している可能性があります。
③ 体重を測定する
モルモットの健康管理には、定期的な体重測定がおすすめです。
見た目では元気そうでも、少しずつ体重が減っていることがあります。
できるだけ同じ時間帯に測定して記録しておくと、変化に気づきやすくなります。
④ 痛みが疑われる場合は動物病院へ
歯ぎしりに加えて食欲低下やよだれ、体重減少などが見られる場合は、早めに受診しましょう。
歯の病気だけでなく、お腹の痛みなどが関係していることもあります。
自己判断で人間用の痛み止めを与えたり、歯を切ったりすることは危険です。
原因を調べ、適切な治療を受けることが大切です。
歯の健康を守るためにできること

モルモットの歯の健康を守るためには、毎日の食事管理も重要です。
特に、牧草は欠かせません。
モルモットは牧草を繰り返し噛むことで、歯を自然に摩耗させています。
成体の健康なモルモットでは、チモシーなどのイネ科牧草をいつでも食べられるようにしておきましょう。
また、適切なペレットやビタミンCの摂取も大切です。
ただし、牧草を十分に食べていても、すべての歯の病気を防げるわけではありません。
日頃から食欲・食べ方・体重を確認することが、早期発見につながります。
まとめ|モルモットの歯ぎしりは大切なサイン

モルモットの歯ぎしりには、さまざまな理由があります。
警戒や怒りを表すこともあれば、痛みや体調不良が隠れている場合もあります。
大切なのは、歯ぎしりの音だけで判断せず、普段の様子と比べてみることです。
特に食欲の低下や体重減少、よだれなどが見られる場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。
モルモットは言葉で体調を伝えることができません。
だからこそ、毎日の小さな変化に気づいてあげたいですね。
大切なモルちゃんが、今日も元気に、安心して過ごせますように🐹💕
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