「モルちゃんのおしっこに血が混じっている…」
「おしっこのときに鳴くけど、痛いのかな?」
そんなときに考えられる病気のひとつが、**尿路結石(にょうろけっせき)**です。
モルモットでは比較的よくみられる泌尿器疾患のひとつで、結石の場所によっては尿の通り道をふさいでしまうこともあります。
特に、おしっこが出ない状態は緊急性があります。
今回は、モルモットの尿路結石について、症状や原因、検査、治療、そして普段からチェックしておきたいポイントをわかりやすく解説します🐹🌿
モルモットの尿路結石とは?

尿路結石とは、腎臓・尿管・膀胱・尿道などの尿の通り道に結石ができる病気です。
モルモットでは特に膀胱や尿道などに結石がみられます。
結石の成分はカルシウムを含むものが多く、なかでも炭酸カルシウムを主成分とする結石が多いことが知られています。
結石が膀胱の中にあるだけでなく、尿管や尿道に移動して尿の流れを妨げることもあります。
完全に尿路がふさがってしまうと命に関わる可能性があるため、注意が必要です。
モルモットの尿路結石でみられる症状

尿路結石では、次のような症状がみられることがあります。
① おしっこに血が混じる
尿路結石でみられる代表的な症状のひとつが血尿です。
「いつもより赤い」
「ペットシーツに赤い尿がついている」
といった変化があったら注意しましょう。
ただし、赤く見える尿が必ず尿路結石による血尿とは限りません。
膀胱炎などほかの泌尿器疾患や、生殖器からの出血などでも赤く見えることがあります。
見た目だけで原因を判断せず、動物病院で診てもらいましょう。
② おしっこのときに鳴く
「キュッ!」
「プイッ!」
など、排尿するときに普段とは違う声を出す場合があります。
これは、排尿時に痛みや違和感があるサインの可能性があります。
いつも鳴く子でも、「おしっこの瞬間だけ毎回鳴く」といった変化がないか観察してみましょう。
③ 何度もおしっこをする・力む
何度も排尿姿勢をとったり、少量ずつ頻繁におしっこをしたりすることがあります。
「おしっこをしたそうなのに、なかなか出ない」
「何度も力んでいる」
という場合も注意が必要です。
④ 食欲がなくなる
尿路結石は泌尿器の病気ですが、食欲低下として最初に気づくこともあります。
痛みや不快感から牧草やペレットを食べなくなり、結果として消化管の動きまで低下する可能性があります。
「食べないけれど、おしっこは関係ないだろう」
とは限りません。
⑤ うずくまる・元気がなくなる
お腹の痛みなどから、
「背中を丸めてじっとしている」
「いつもより動かない」
「歯ぎしりをしている」
など、普段と違う様子がみられることがあります。
「おしっこが出ない」は急いで受診を

特に注意したいのが、
おしっこをしようとしているのに出ない
という状態です。
結石などによって尿道がふさがると、尿を正常に排出できなくなることがあります。
これは命に関わる可能性のある状態です。
何度も排尿姿勢をとっているのに尿が出ていない、強く力んでいる、ぐったりしているなどの様子があれば、様子を見続けず、すぐに動物病院へ相談してください。
モルモットはなぜ尿路結石になるの?

「カルシウムの多いものを食べたから結石になったの?」
と思う飼い主さんもいるかもしれません。
しかし、モルモットの尿路結石については、原因が完全に解明されているわけではありません。
食事だけではなく、
など、複数の要因が関係している可能性が考えられています。
そのため、
「カルシウムだけ減らせば尿路結石を防げる」
とは言い切れません。
カルシウムを減らせば結石を予防できる?

モルモットの結石にはカルシウムを主成分とするものが多いため、食事中のカルシウムとの関係がよく話題になります。
特にアルファルファなど、カルシウムを多く含む食事の過剰摂取はリスク要因として以前から指摘されています。
しかし近年の研究では、食餌中のカルシウムを減らすだけでは尿中のカルシウム結晶などを十分に減らせなかったという結果も報告されています。
つまり、
「カルシウム=悪いもの」
「カルシウムをできるだけ減らせばいい」
という単純な話ではありません。
カルシウムは体に必要な栄養素でもあるため、自己判断で極端な食事制限をするのは避けましょう。
モルモットのおしっこが白い!これって結石?

モルモットのおしっこが乾いたあと、
「白っぽい跡が残っている!」
と驚いたことがある飼い主さんもいるかもしれません。
モルモットは余分なカルシウムを尿から排泄するため、白っぽい尿や乾いたあとに白い跡がみられることがあります。
そのため、
白い尿=尿路結石
とは限りません。
ただし、ザラザラ・ジャリジャリした沈殿物が続く場合や、血尿、排尿時の痛み、頻尿、食欲低下などが一緒にみられる場合は、動物病院へ相談しましょう。
尿路結石はどうやって調べるの?

尿路結石が疑われる場合には、症状や身体検査に加えて、
レントゲン検査
モルモットに多いカルシウムを含む結石はX線に写りやすいため、レントゲン検査が診断に役立ちます。
結石がどこにあるのか、どのくらいの大きさなのかなどを確認します。
超音波検査
超音波検査では、膀胱だけでなく腎臓や尿管などを確認することができます。
結石の位置を詳しく確認するために行われることがあります。
尿検査
血液、結晶、炎症など、尿の状態を確認します。
必要に応じて尿培養検査などを行い、細菌感染がないか調べることもあります。
尿路結石の治療は?

治療方法は、
などによって異なります。
痛みに対する治療や水分管理などを行い、細菌感染が確認された場合には、その結果に応じた抗菌薬が必要になることがあります。
また、結石の状態によっては外科的な摘出が必要になることもあります。
モルモットの結石は「薬を飲めば簡単に溶ける」というものではありません。
治療方法は必ずモルモットを診察できる獣医師と相談しましょう。
一度治っても再発することがある

尿路結石は、治療して結石を取り除いたら「もう絶対に大丈夫」という病気ではありません。
再発することがあります。
そのため、治療後もおしっこの状態や食欲、体重などを継続して観察することが大切です。
獣医師の指示に応じて、レントゲンや超音波検査などで経過を確認する場合もあります。
おうちで毎日チェックしたい5つのポイント

尿路の異常を早く見つけるためにも、普段からモルちゃんをよく観察しておきましょう。
① おしっこの色
赤くなっていないか、いつもと違う色ではないか確認します。
② おしっこの回数・量
極端に少なくなっていないか、何度も少量ずつしていないか見ておきます。
③ 排尿時の様子
力んだり、痛そうに鳴いたりしていないか確認します。
④ 食欲とうんち
牧草やペレットをいつも通り食べているか、うんちの量が減っていないかチェックします。
⑤ 体重
体調の変化に気づくためにも、定期的な体重測定をおすすめします。
我が家のモルちゃんたちも、毎日の体重測定を健康チェックのひとつにしています🐹💕
こんな症状があったら動物病院へ

特に、
といった症状がある場合は注意が必要です。
尿路結石だけでなく、膀胱炎や尿路感染症など別の病気の可能性もあります。
「結石かな?」と自宅で判断するのではなく、モルモットを診察できる動物病院へ相談してください。
まとめ|毎日のおしっこチェックも大切な健康管理🐹💕

モルモットの尿路結石は、膀胱や尿道、尿管、腎臓などの尿路に結石ができる病気です。
血尿や排尿時の痛み、頻尿、食欲低下などがみられることがあり、尿路が完全にふさがってしまうと緊急性が高くなります。
そして、尿路結石は**「カルシウムだけが原因」という単純な病気ではありません。**
現在も原因について分かっていない部分があり、複数の要因が関係していると考えられています。
だからこそ大切なのは、
「結石を絶対に作らない方法」を探すことだけではなく、異変をできるだけ早く見つけてあげること。
食欲や体重だけでなく、おしっこの色や量、排尿するときの様子も、毎日の健康チェックに取り入れてみてくださいね🐹🌿
いつもと違う変化に気づいたら、「少し様子を見よう」と長く待たず、早めに動物病院へ相談しましょう。
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